2023年09月

VIVANT 上手に終わるw


見てた人なら誰しもが、「これって劇場版やるやつやん!」と思ったんじゃないでしょうか?


連続ドラマというのは通常、そのクール全体で主題とした問題に関しては相応の収束が無いと駄目です。(断言


もちろん、しっかりした原作がある場合とか、既に続編が決定してる場合は別ですけどね。


なので、連ドラの主題部分に関してはしっかり回収しないと視聴者にストレスを与えてしまう結果になるのですが、一方で何もかもを完全に回収し切ったり、主要な登場人物を早々に退場させてしまうと、今度は続編や劇場版にはその勢いのまま繋げることが出来なくなるので、ついつい「~ゼロ」といった形で前日譚なんかを作ってしまいがちになります。


あるいは、これもよくあるパターンですが、「スピンオフ」という形で、登場人物の内の主役以外の誰かに焦点をあてた外伝を劇場版にする、という手法もあり得ますけどもね。


そういう意味でも、最終回をどうするのか?にはかなり興味がありました。


VIVANTに関して言えば、テロ組織テントによる日本を狙ったテロの件と、主人公・乃木憂助の生い立ちや父・ノゴーン・ベキ=乃木卓の半生、バルカ共和国での活動の件は最低限解決しないと駄目です。



で、今回は、別班の存在が明らかになり、主人公乃木憂助が別班のエース的エージェントだったと判明。

野崎の属する公安の立ち位置や組織事情も判明。

国際テロ組織テントの首謀者ベキ=乃木卓だと判り、テントの目標が孤児達の保護と内乱で荒廃したバルカ共和国の政治経済の安定だと判明しました、と。


これで、このクールに関しては一先ず一件落着した訳ですが、それとは別に未解明の点が幾つか残った事で、またその次のストーリーが描かれる余地を残しましたね。、



それは大勢の方々が検証したり、予想したりされてるのでそれは良いとして、


国際テロ組織テントの首謀者ノゴーン・ベキこと乃木卓とその妻・明美、そして主人公の乃木憂助ら家族を見殺しにした つまり、この物語の根本原因を作った張本人である、内閣官房副長官で元公安部外事課の上原史郎(橋爪功)という、最重要人物が、連続ドラマの最後の最後で初登場した点がちょっとねw



余計な事だとは思いますが、最重要人物としてキャスティングされてる人を、最終話で初めて登場させるのは、ミステリーファンとしては、ちょっとどうかとは思いましたね。


一応、その存在=ベキ(というか乃木家)を異郷の地で見捨てた人物の存在や、ベキが抱くその人物への恨みについてはちゃんと語られてきた訳ですので、その人物が公安関係者の中に存在することはずっと示唆されてました。


が、今回このドラマでは、その人物は最終回まで一切登場しなかった訳でして、画面に登場してない人物を推理することは視聴者には不可能ですので、そういう演出は昔からミステリーファンにはあまり好かれない訳です。


今回の、このVIVANTというドラマは、視聴者を巻き込んでの推理合戦という演出を意図して行った訳ですから、出来ればそこら辺はもう少し配慮して欲しかった様に思いますね。


別班の櫻井司令や、丸菱の長野専務という、どちらもややこしい過去を抱えた怪しい人物を登場させて、視聴者の目をそちらに向けさせたのは良かったですけどね。


逆に言えば、この2人に関しても、謎が明かされないまま終わったので、この辺も劇場版なり続編なりで重要な役割が与えられたり、その半生が描かれる可能性はあるのでしょう。



そういう訳で、第一話を見始めてしばらく経った時点で感じた否定的な感想とは正反対で、近年稀にみる面白い連続ドラマでした、というお話でした。

VIVANT

「LASTMAN」がかなり良質のドラマだったので、その勢いで見始めた訳です。


ところが。


いきなり、メチャクチャお金が掛かってるし、意味不明のモンゴルロケだし、内容は良く判らないし・・・


というスタートだったので、コロナ禍で仕事にあぶれた芸能人やテレビ局、製作スタッフなんかがスポンサーから大金をGETするのが目的の、しょーもないドラマなんじゃないの?という非常に冷めた目で、「こりゃ1話切り」だな、と思ってました。ええ。


見てる方々はお分かりでしょうけども、1話目見終わったら、翌週を見ずにはいられませんでしたねw


それくらいドラマとしての迫力満点だったのです。


しかも、二話目、三話目と見る度に、新しい謎が憶測を呼ぶ、しかもその憶測はほぼ外れる、という展開。


その頃に、ここに感想を書こうとして、モタモタしてる間に、書く予定だった感想が完全に見当はずれの感想だったり、そこで自信満々に立てた予想が見事に外れてまして、まぁ、書かなくて良かった、という哀れな結果に。


その後も、予想が外され続けたので、予想するのをやめましたw


普通の視聴者が予想出来る事は、製作側が最初に予想した上で、罠にかけてる感じがしますので、つまり、予想するだけ無駄だという事に気が付いたのでした。



まぁ、それでも予想してしまう訳ですがww



乃木が撃った別班の隊員達が、死んでるかどうか?でストーリーの流れが決定してしまう、と考えながら第8話を見たのですが、ドラマ中にくどい感じで、撃たれた4人は即死だったこと、遺体は野崎らが回収して日本へ送り返した事などが描かれてました。


なので、4人は死んでいないと考えるべきでしょうねw (もう何も信じられませんw)


黒須(桃李君)も死んでないし、既に2回もノコルに命を助けられましたし、結局、傷の手当も受けてる模様ですし。


乃木は野崎に速攻で現場に到着できるように段取りしてましたから、最初から野崎に負傷者を回収させ、死んだことにして処理させるつもりだったのではないでしょうかね?



4人が死んでない事を、実はベキも疑ってる様です。もし死んでれば、息子であったとしても、そんな事をする人間を信用することなど出来ない、とベキが言ってた訳ですし、ノコルもそう言ってましたので、そこは間違いないと思うんです。仲間を裏切る人間を信用しない、というのは大切な事ですからね。


にも関わらず、乃木に重要な情報に接近させた上で、自分達の活動を見せて行ってますので、完全に裏切り者だという烙印は押せてないという事でしょう。


とすれば、テントの幹部連中は単なる殺人集団でも無ければ、今回明らかになった様に、片方でテロや暗殺活動で金を集め、片方で慈善事業を行う様な、そんな集団という訳でも無いようですが、少なくとも完全に悪の組織ではない事はこれまでの経緯からもほぼ確定でしょう。


劇中で明かされたのは、広大な土地を買うことが主目的の様なのですが、中央アジアで土地と言えば地下資源ですよね。


地下資源と言えば、かつてそれで世界大戦に突入してしまったのが日本な訳ですから、そこに眠る地下資源を日本に提供するのがテントの目的なんじゃないのか?という疑いを持ってしまいます。


そうなると妄想はさらに膨らみ、テントが日本の為に闇の仕事を行ってると仮定すると、それはつまりテントも別班なんじゃないのか?という疑念が湧いてきます。


別班の櫻井女史の態度もおかしいので、ひょっとしてベキと知り合いか、仲間の可能性すら感じます。


ベキやノコル、あるいは更に何人かの幹部と、他のテントの組織メンバーの間には隠し事があるのは確実で、それを暴かれない様にするために、敢て冷徹なテロ組織の指導者として振舞ってる部分もあるのだろうと思われるフシが見え隠れしてる気がします。



まだ、小日向さんの謎の演技の答え合わせが残ってますし、まだまだ二転三転するのは確実なので、ここに書いた全てが全部ただの妄想という事になっても少しも驚きませんw


まぁ、そういう訳で、見てる人々は、毎週毎週こうやって、あーでもない。こーでもない、と妄想を繰り広げてる訳です。


最初に思った、しょーもないドラマという予想からして、全てひっくり返されてしまう、とてもレベルの高いドラマになってます、という現時点で感想です。

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